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開発の経緯

開発の経緯

ジオンは、硫酸アルミニウムカリウム水和物及びタンニン酸を有効成分とする局所注射用配合剤です。本剤は、中国において内痔核の硬化療法剤として承認されている「消痔霊®」の添加剤の一部を変更した製剤であり、本邦において内痔核硬化療法剤としてレキオファーマ株式会社と田辺三菱製薬株式会社が共同開発した製剤です。

ジオンの有効成分である硫酸アルミニウムカリウム水和物は収斂作用、止血作用及び起炎作用を有していることが知られています。ジオン投与により、血流遮断を介した止血及び痔核の縮小、更に無菌性炎症を介した持続的な線維化による粘膜層、粘膜下層の筋層への癒着・固定を促進し、非観血的に病変組織を硬化退縮させることにより、脱出と排便時の出血を消失させると考えられます。

ジオンは開発段階において以下の臨床試験を実施しております。
試験名
試験対象
(Goligherの内痔核分類)
希釈液
実施例数
前期第Ⅱ相試験
Ⅲ、Ⅳ度
無痛化剤としてプロカインを含む
15例
高齢者薬物動態試験
Ⅲ、Ⅳ度
無痛化剤としてリドカインを含む
6例
第Ⅲ相検証試験
Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ度
無痛化剤としてリドカインを含む
50例
生理食塩液
55例

これらの試験成績から、ジオンは痔核の脱出に対して有効であり、従来、手術適応となっていた重度内痔核の患者にとっても、新たな選択肢となります。また、手術療法に比べて入院期間が短縮されることから、社会生活への早期復帰が可能となります。

ジオンは、四段階注射法という独特の手技を用いて投与しますので、使用に際しては痔疾治療に精通し、手技の理解が必要です。
(1)ジオン注2製剤の形態について
ジオン注は、添付液(希釈用)の異なる下記の2種の製剤規格を有しております。
この規格は、前処置の異なる2種の用法に対応したものです。
  1. ジオン注無痛化剤付
    添付液:希釈液(無痛化剤としてリドカインを含む)
    この規格は、痔核を十分に観察するための前処置として、肛門周囲への局所麻酔を施行した場合に用います。

  2. ジオン注生食液付
    添付液:生理食塩液
    この規格は、痔核を十分に観察するための前処置として、腰椎麻酔あるいは仙骨硬膜外麻酔を施行した場合に用います。
(2)ジオン注無痛化剤付について
本品は、希釈液に無痛化剤を含有しています。開発段階における無痛化剤は、前期第Ⅱ相試験ではプロカインを用い、第Ⅲ相試験ではリドカインを用いました。市販の局所麻酔用注射剤はジオンの希釈に用いることのできる用法を有していないため、製造承認申請は、「希釈液中に無痛化剤としてリドカインを含有する製剤」としてなされ、承認されました。

 

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